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梅雨の時期など、雨の多い時期になると発生しやすくなる雨漏り。
建物の築年数が古くなるとどうしても発生してしまいやすくなる雨漏りですが、もしすでに雨漏りが発生してしまっているのであれば、放置せずになるべく早く対処するべきです。
なぜなら、雨漏りを放置していると建物への被害がより深刻になり、雨漏り工事がより大がかりで多額の費用がかかるものになってしまうからです。
この記事では、住宅などの建物で発生する代表的なトラブル「雨漏り」について詳しく紹介していきます。
雨漏りが発生する原因から症状、対処法までわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
ひとくちに「雨漏り」と言っても、その原因や発生箇所はさまざまです。
建物で雨漏りが発生する原因と、雨漏りが発生しやすい箇所について解説していきます。
雨漏りが発生しやすい箇所の一つが、「屋根」です。
建物の屋根は、常に雨や風にさらされ、ダメージを受けています。
雨や風によってスレートなどの屋根材が劣化してヒビが入ってしまうこともありますし、漆喰が崩れてしまうこともあります。
突風によって瓦がずれてしまうことも少なくありません。
また、建物の屋上や屋根には外壁塗装が施され、塗料の塗膜によって住宅内部への雨の侵入を防いでいますが、雨や日光によって塗膜が劣化し、防水の効力が切れてしまうこともあります。
これらの劣化症状が原因となり、屋根や屋上から雨漏りが発生するようになってしまうわけです。
強い雨のときだけ雨漏りする場合は、屋根の施工方法に問題がある場合も考えられます。
外壁も雨漏りが発生しやすい箇所の一つです。
建物の外壁には外壁塗装が施されていて、塗料の塗膜が住宅内部への雨の侵入を防いでいます。
しかし、外壁塗装には耐用年数があり、短い場合だと7~8年、長い場合でも15年ほどで劣化し、効力を失ってしまいます。
そうなると、住宅内部への雨の侵入を防げなくなり、雨漏りが発生してしまうようになるわけです。
また、外壁にサイディング材が使用されている場合、目地のシーリングが劣化して、そこから雨漏りが発生する場合もあります。
外壁の劣化が進むと、外壁にクラック(ヒビ割れ)が発生します。
このクラックから雨水が住宅の内部に侵入し、雨漏りが発生することもあります。
ドアや窓などの開口部も、雨漏りが発生してしまいやすい箇所の一つです。
特に注意が必要なのが「窓」です。
窓枠として使用されているサッシの劣化や、窓からの雨水の侵入を防ぐコーキング材の劣化によって、雨水の侵入を防げなくなり雨漏りが発生してしまうようになります。
ベランダやバルコニーには床面の下に防水層が設けられていますが、この防水層が劣化すると雨漏りが発生するようになります。
環境や防水層に使用されている素材などにもよりますが、防水層の耐用年数は10~15年ほどです。
耐用年数を過ぎるとうまく防水できなくなり、ベランダやバルコニーからの雨漏りが発生してしまうようになります。
それ以外だと、バルコニーの笠木の施工方法に問題がある場合も考えられます。
実際に雨漏りが発生するようになってしまった場合、原因や発生箇所を特定しなくてはいけません。
そこでまずおこなってほしいのが、目視での確認です。
雨漏りが発生したら室内のどこから発生しているかを確認し、発生箇所だと思われる部分を目視で確認しましょう。
「散水調査で確認しましょう」とうたっているWebサイトもありますが、知識のない一般の方が、散水調査で雨漏りの原因や発生箇所を特定するのはほぼ不可能です。
散水し雨漏りの状態を再現することで、余計に建物を劣化させてしまいかねませんので控えるようにしてください。
また、散水調査に限らず、雨漏りの原因や発生箇所の特定は非常に難しいものです。
目視での確認で見つけられる場合もありますが、プロでも判断が難しいものもあります。
そのため、できるだけプロに依頼し、原因や発生箇所をしっかりと特定してもらうことをおすすめします。
冒頭でも紹介したとおり、雨漏りは放置する期間が長くなればなるほど被害が大きくなってしまうものです。
そのため、どれだけ早く対処できるかが重要になってくるわけですが、できるだけ早く雨漏りに対処するために知っておきたいのが、雨漏りの「初期症状」について。
ここからは、雨漏りが発生したときに確認できるようになる初期症状を、発生箇所別に紹介していきます。
天井で雨漏りが発生するようになった場合、起こりうる初期症状としては以下のようなものがあげられます。
天井から水が落ちてくる場合や水が落ちる音がする場合だとわかりやすいですが、変色やカビ、クロスの剥がれは、定期的に天井を確認しておかないとなかなか気づくことができません。
ただ、水が落ちてきたり水が落ちる音がするようになったりする症状は、初期症状の中でも比較的症状が進行している状態だといえるので、クロスの変色やカビ、剥がれの時点で気づいて対処することが大切になってきます。
壁や外壁で雨漏りが発生するようになってしまった場合、起こりうる初期症状としては以下のようなものがあげられます。
建物の壁にはクロスと呼ばれる壁紙が施工されていますが、壁で雨漏りが発生するようになるとクロスの劣化が目立つようになります。
また、壁の中でカビが発生し始めることも多いので、雨が降っているときや降った後にカビの臭いが強くなる場合は注意が必要です。
壁に雨漏りが発生するとクロスだけでなく外壁も変色しますので、それも一つの目安になります。
屋根や屋上で雨漏りが発生するようになった場合、起こりうる初期症状としては以下のようなものがあげられます。
建物の上部が屋根になっている場合は、屋根材の状態を確認することで雨漏りが発生しやすくなっているかどうかを確認することができます。
しかし、一般の方が屋根の上にあがるのは大変危険ですので、屋根裏などを確認するようにしてください。
また、建物の上部が屋根ではなく屋上になっている建物の場合は、変色している箇所があるかどうか、ヒビ割れが発生していないかどうかを確認するようにしましょう。
窓まわりで雨漏りが発生するようになった場合、起こりうる初期症状としては以下のようなものがあげられます。
窓から雨漏りが発生すると、木枠に影響が出ます。
木枠にシミができていたりカビがはえている場合は、高い確率で雨漏りが発生してしまっているといえるでしょう。
また、サッシの状態が劣化している場合やコーキングが劣化している場合も、雨漏りが発生している可能性が高くなります。
今現在発生していなくても、放置しているとそのうち雨漏りが発生するようになってしまうので、このような症状が見られたときは、できるだけ早いタイミングで修理されることをおすすめします。
建物で雨漏りが発生するようになってしまった場合、できるだけ早く修理をおこなうことが大切です。
雨漏りの修理方法を、雨漏りが発生する箇所別に紹介していきます。
屋根で発生する雨漏りは、屋根材か板金の劣化によるものがほとんどです。
そのため、屋根材の修繕や板金の修繕によって対処することになります。
屋根の屋根材は、
によって修理がおこなわれることがほとんどです。
屋根材の塗装が劣化している場合は屋根の再塗装がおこなわれることもありますし、板金が劣化している場合は板金を新しいものに交換して対処することもあります。
建物の上部が屋上になっている場合は、
などによって修繕がおこなわれることが多くなっています。
壁から雨漏りが発生している場合は、外壁に問題が生じていることがほとんどですので、
といった方法で対処します。
ただ、雨漏りでの劣化が進み壁の内部や壁の内部の断熱材、クロスに影響が出てしまっている場合は、それらの修繕も必要になります。
窓から雨漏りが発生するようになってしまった場合は、
などの方法で対処します。
ただ、まれに窓まわりの外壁にヒビ割れや欠けが生じることで雨漏りが発生してしまうことがあるので、その場合は外壁の補修によって対処することになります。
ベランダやバルコニーで雨漏りが発生する原因は、防水層の劣化によるものがほとんどです。
防水層の状態を確認し、劣化している場合は防水層の補修をおこなって雨漏りを防いでいきます。
雨漏りは、その原因を特定し適切に施工しなければ止めることができません。
例えば、開口部のコーキングが劣化してしまい、そこから雨漏りが発生しているのであれば、コーキング材を購入して補修すれば良いのではと考えますが、正しい方法で行わなければ、より事態が悪化する場合があります。
DIYでの対処が難しく、屋根材の修繕や高所の外壁塗装などの作業を一般の方が行うのは大変危険です。
費用はかかってしまいますが、雨漏りが発生しまったら、すぐにプロに修理を依頼するようにしてください。
雨漏りの修理をおこなう場合、気になってくるのが工事にかかる費用について。
雨漏りが発生した場合の工事は大がかりなものになることも少なくないため、事前にいくらぐらいかかるか確認しておくことが重要です。
業者に雨漏りの修理を依頼した場合にかかる費用の目安は、以下のとおりとなっています。
工事の場所 | 工事の種類 | 費用の目安 |
---|---|---|
屋根 | コーキングの補修 棟板金の交換 屋根材の交換 | コーキングの補修 5~30万円 棟板金の交換 5~30万円 屋根材の交換 50~300万円 |
壁・外壁 | ヒビ割れの補修 外壁塗装 外壁材の張替え | ヒビ割れの補修 5~15万円 外壁塗装 50~200万円 外壁材の張替え 100~300万円 |
開口部 | コーキングの補修 防水シートの張替え 窓の交換 | コーキングの補修 5~15万円 防水シートの張替え 30~100万円 窓の交換 30~50万円 |
ベランダ・バルコニー | コーキングの補修 防水層の補修 | コーキングの補修 5~15万円 防水層の補修 15~50万円 |
雨漏り工事にかかる費用は状態や使用する部材・素材、依頼する業者によって異なります。
そのためあくまで上記の数値は参考程度ととらえ、正確な費用を知りたい場合は業者に見積もりの作成を依頼するようにしてください。
雨漏り工事を業者に依頼する場合、重要になってくるのが業者選びです。
雨漏り工事の腕は業者によって異なり、腕の良い業者に依頼できれば雨漏りをしっかりと改善できるようになるだけでなく、今後も雨漏りが発生する確率がグッと低くなります。
一方、腕の良くない業者に依頼してしまうと、またすぐに雨漏りが発生してしまうようになることも考えられるので、慎重に業者を選び、できるだけ腕の良い業者に依頼するべきです。
雨漏り工事を依頼する業者選びのポイントについて解説していきます。
雨漏り工事を成功させるためには、雨漏りの原因や発生箇所をしっかりと特定した上で工事をおこなわなくてはいけません。
まずは過去にどれだけ雨漏りを改善した実績があるかを確認しましょう。
最近は、雨漏り修理など建物のトラブルに対応する業者選びをサポートする一括査定サイトなどのポータルサイトが充実してきています。
しかし、それらのポータルサイトは便利な反面、費用が通常よりも割高になってしまいがちです。
なぜなら、ポータルサイトを通して業者とマッチングした場合は、サイト側に紹介料が支払われる仕組みになっているからです。
多少手間がかかっても問題ないのであれば、ポータルサイトでいい業者をピックアップし、見積もりの依頼は業者に直接おこなうなどして、少しでも費用を浮かせるようにしてください。
業者探しの手間を省くためにポータルサイトを活用する場合、紹介された業者以外にも見積もりの作成を依頼するようにしてください。
なぜなら、ポータルサイトだと、ひいきにしている業者や紹介料を多く支払ってくれる業者を優先して紹介することが多くなっているからで
す。
そのため、紹介された業者以外にも見積もりの作成を依頼し、それぞれの業者に出してもらった見積もりを比較しながら業者を選ぶことが重要になります。
雨漏りが疑われる場合、1日でも早く対処することが大切です。
対処が遅れてしまった場合、雨が降るたびに住宅の内部の劣化が進んでしまうことになり、より高額で大がかりな修理を実施しなくてはいけなくなってしまいます。
そうならないためにも、少しでも雨漏りが疑われる場合はすぐに専門の業者に相談するようにしましょう。
業者を選ぶ際は、複数の業者に見積もりを作成してもらう点と、実績の多い業者を選ぶ点を忘れないようにしてください。
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